【秋刀魚】豊漁な理由は実は違う！サンマ全然安くねえ、安いところでも250円する

🌊 海洋環境の変化
黒潮大蛇行の終息
長らくサンマの不漁の主な原因の一つとされていた「黒潮大蛇行」が、2025年5月に終息したことが、豊漁に繋がった可能性が指摘されています。黒潮大蛇行は、一部の魚が獲れなくなる原因として語られてきましたが、その終息によってサンマが再び日本近海に例年通り回遊してきたのかもしれません。

親潮の南下と海水温の変化
親潮の南下が強まり、日本の沿岸に冷たい海水が流れ込んだことで、サンマが日本の近海に近づきやすくなったと考えられています。これは、サンマが比較的冷たい水温を好むため、日本の漁場に戻ってくるきっかけになった可能性があります。

🚢 漁業活動の変化
中国漁船のイカ漁への移行
近年、日本の漁船と漁獲量を競い合っていた中国漁船がイカ漁に移行したことも、サンマの豊漁に影響していると考えられています。

⚠️ 豊漁といっても過信は禁物
今年のサンマの漁獲量は、昨年と比較して大幅に増加しているものの、長期的な視点で見ると依然として深刻な低水準にあるという見方もあります。過去には30万トンを超えていた漁獲量が、近年は数万トン規模にまで落ち込んでいることを考えると、今年の好調が持続的な回復に繋がるかはまだ不透明です。

漁獲枠の問題
2025年の北太平洋全体に設定されたサンマの漁獲枠は20万トンと、資源を持続的と判断される基準量の約7.6万トンよりも過剰に高い水準にあります。これは、実質的にサンマが「獲り放題」の状態であることを意味し、資源管理が機能しているとは言えない状況です。一時的な豊漁に喜ぶだけでなく、持続可能な漁業のための国際的な資源管理が重要だと指摘されています。